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    ナオ65.放浪の果てに。
    ユキ64.月のかけら。
    ナオ63.テパの朝。
    カイ62.山奥の街へ。
    ユキ61.雨露の糸。
    ナオ60.いらっしゃいませぇ。
    カイ59.コスプレ男。
    ユキ58.一番星になって
    ナオ57.何してたの?って聞いてみた。
    ユキ56.魔道士の杖。
    カイ55.強すぎる。
    ナオ54.祈りの指輪。
    ユキ53.専用の。
    カイ52.怪しい老人。
    ナオ51.逃げ出してしまったんだ。
    カイ50.ヤミ。
    ユキ49.ペルポイでお買い物。
    ナオ48.世界樹。
    カイ47.抜けない。
    ユキ46.ちんどんやになりました。
    ナオ45.怪しい神父。
    カイ44.複雑。(50expressions-16)
    ユキ43.タシスンの犬。
    ナオ42.強い者が好きだ。
    カイ41.時事ネタも書きます。(パラレル)
    ナオ40.地図を広げて。
    カイ39.ぱぷぺぽ係、初仕事。
    ユキ38.どうして(50expressions-23)
    カイ37.まいったな(50expressions-29)
    ナオ36.任命。
    ユキ35.取引。
    カイ34.竜王の城にて。
    カイ33.お隠れになりました。
    ナオ32.ラダトームの城では。
    カイ31.ゆらゆら。
    ナオ30.無理してない?
    ユキ29.北へ行こうらんららん。
    カイ28.ドラゴンの角。
    ナオ27.砂漠を越えて。
    ユキ26.遠回りの理由。
    カイ25.内緒話。
    ユキ24.次の目的地はどこ?
    ナオ23.風の吹く塔。
    カイ22.呪文かぁ。
    ナオ21.サマルトリア魔法フェスタ。(パラレル)
    ナオ20.だってぎゅーだよ。
    カイ19.王女の威厳。
    ユキ18.ありがとう。
    ナオ17.ぼくがやらなきゃ。
    カイ16.調子が狂う。
    ナオ15.もっと強く。
    カイ14.ラーのかがみ?
    ナオ13.認めたくないけど。
    カイ12.何を見たとしても。
    ユキ11.きみ、ひとりなの?
    ナオ10.かわいいなぁ。
    カイ9.ムーンペタへ。
    ナオ8.ローラの門を通るぞ。
    ユキ7.兵士との出会い。
    ナオ6.銀のカギの洞窟。
    ユキ5.ここはどこだろう。
    ナオ4.いやーさがしましたよ。
    カイ3.ったく、どこほっつき歩いてるんだあのアホは。
    ナオ2.夜逃げのように出発。
    ユキ1.ムーンブルク陥落。

     

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    命は明日枯れるかもしれないと思えば 今という瞬間の重みを知るだろう
    ラーのかがみ
    ローレシアの王子 カイ
    33.お隠れになりました。

    は?
    「は?冗談だろ?」
    思わず素で聞き返してしまった。
    それだけ今耳にした出来事は意外だったのだ。

    「お隠れになった」と言っても
    亡くなったという意味ではないらしい。
    しかし…仮にも一国の王が
    魔物が怖いからと言って国をほっぽりだして隠れるとは。
    情けないことだ。

    俺たちは今ラダトームの王の間にいる。
    主が不在の部屋を王の間と言うかどうかは不明だが。
    「あの、捜索隊を出したりはされないのですか?」
    ユキが控えめに聞いた。
    「あーそうですねぇ。多分そのうち帰ってくるでしょうから。
     そんなに遠くにいるわけでもないでしょうし」
    気の抜けた返事が返ってきた。
    王も王なら…というところか?

    「ところで、対岸にあるあの城は何ですか?」
    変な雰囲気を振り払うつもりだったのか、ナオがそんな事を聞いた。
    話題を変えるにしては微妙な物を出してきたが。
    確かに変な城があったっけな。
    「あれはかつて竜王の城だったものです。
     ただ、竜王亡き今、魔物の巣窟となっておりますが。
     噂ではその昔勇者が使った武器があるとかないとか」
    「へぇ、そうなんですか」
    こっちを見て「後で行ってみようよ」とこそっと言われた。

    「王が不在ゆえ大したもてなしもできず申し訳ない」
    「あ、いえ、おかまいなく。
     それではわたしたちはこれで失礼します」
    軽く挨拶をして王の間を去った。

    「さて、これからどうする?」
    とふたりに聞いてみた。
    「ぼく財宝探しに行きたい。大体の場所聞いたし」
    「そうね、いつまでも待たせるのもかわいそうよね」
    待たせる、とは、ルプガナの商人のことなのだろう。
    宝の積み過ぎで沈むあたり自業自得じゃないか?

    「ほかになければ財宝を探しに行く、でいいか?」
    「あ、でも。ちょっと待って」
    「ん?どうした?」

    「昨日ちらっと見えたんだけど、
     武器屋さんの裏に、金のカギがかかった変な部屋があるのよ。
     一般家庭に金のカギなんて大げさじゃない?
     ちょっとカギ穴から覗いてほしいんだけど」
    確かに金のカギは大げさだな。
    俺たちも金のカギなんて持ってない。
    「お前やれよ」
    「嫌よ。そんな覗きみたいな真似」
    今そんな覗きみたいな真似をしろと言ったのは誰だよ。
    「あ、ぼくやるよ。これでも目はいいほうなんだ」
    「そうか、じゃ、ばれないようにな」
    「うん、まかせて。
     怪しまれるといけないからぼくひとりで行ってくる。
     ちょっとここで待っててくれるかな」
    「ああ、頼む」

    程なくしてナオが戻ってきた。
    「どうだった?」
    「あのね!大変!ぼくびっくりしちゃった」
    「どうしたの?」
    何かおかしなものでもあったのだろうか。
    「王様!王様がいたの!
     王冠かぶって、豪華な服着て、部屋の中歩いてたの。
     あれ絶対王様だよ」
    「やっぱり、変だと思ったのよ」
    「俺としてはカギを見ただけでそこまで考えるお前の方が
     よっぽど変だと思うが」
    「そこら辺は気にしないでもらいたいわ」
    「…ん」

    結論として、金のカギを手に入れたらまた来ようということになった。
    何か事情があるのかもしれないし、とナオは言うが
    城をほっぽり出す事情なんか分かってたまるか、と俺は思う。

    「で、ルプガナの北に行くんだったか?」
    「うん、そうしたいなーと」
    「分かった、ちょっと待ってくれ」
    そう言うと俺は昨日ナオからもらった聖水の瓶をあけ
    ぐびっと飲み干した。
    苦いと言うかすっとすると言うか…変な味がした。
    「よし、行くぞ」

    城を出るとあの変な城が目に入った。
    勇者の使っていた武器…本当にあるのだろうか?
    財宝探しから帰ってきたら、行ってみたいところだ。
    そんな事を考えながら船に乗り込む。
    昨日のように酔わなければいいなと願いつつ。

    「んー多分こっちだよね」
    ルプガナの北に方向を合わせ、しばらくまっすぐ進む。
    昨日とは違って頭もすっきりしている。
    …これから聖水は常備だな。

    「あ、あれかな?」
    ナオが海面の一部を指差して言った。
    その方向を見ると、確かに底の方が光っているように見える。
    「多分そうだな。さてどうする」
    「ごめんぼく泳げない」
    「水着持ってきてないから泳ぎたくないわ」
    速攻でふたりに拒否された。…はぁ。
    「…仕方ないな。見えてるしすぐ取ってこれるだろう。
     ふたりは船で待っててくれ」
    「よろしくねー」
    最初からそうする予定だったように見えるユキが
    ひらひらと手を振った。

    触ってみるとそんなに水は冷たくない。
    俺は上着を脱いで足元に置き、船から水に飛び込んだ。

    …あれだな。
    見当をつけたあたりに泳いでいき、
    がらくたに埋もれていた宝箱を持って水面まで上がった。
    まわりに散乱している金塊や宝石などは持って行けなそうなので
    今回はあきらめる事にした。

    宝箱を船に上げて俺も船に戻った。
    これをルプガナに届ければとりあえず終了か。
    「おつかれさま」
    準備していたタオルをくれるユキ。
    「ああ、すまない」

    ルプガナの商人に宝箱を渡すと、
    まるでこの世の果てから生還したかのような喜びを見せた。
    「ありがとうございます…本当になんとお礼を言ったらよいのか」
    「ああ、気にしないでください。ついででしたから。
     ただ…まわりの金塊などはあまりにもたくさんあって
     持ってこれなかったのですが」
    「ああそれは全然構わないです。この箱さえあれば。
     そうだ!あなたたちにお礼をしなければ」
    そう言うと彼は後ろの戸棚からひとつの笛を出して
    一番近くにいたユキに渡した。
    「これは我が家の家宝、やまびこの笛です。
     どんな効果があるのかは知りませんが、きっと役に立つでしょう。
     どうぞお持ちください」
    やまびこの笛ゲット。
    「わたしもこれからは貯めるばかりではなく、
     町の人のためにお金を使うことを考えることにします」
    「ありがとうございます。何とか使ってみます」

    財宝探しの礼が変な笛か。
    家宝なのに使い方が分からないとは。

    「ねえねえカイ、この笛吹いてみてもいいかしら。
     お城にいるときはよく笛吹いたりしていたから、
     なんだか懐かしいの」
    船に戻ってからユキが聞いてきた。
    「ん、あ、いいぞ」

    でろでろでろでろ~

    …なんだかすごい不気味な音がしたような。
    ずっと聞いてると呪われてしまいそうだ。
    何だこのやるせない音色は。
    大切な記憶まで消えてしまいそうだ。
    本人はいたって楽しそうに吹いているが
    これはやめさせないと身の危険を感じる。
    横を見るとナオも似たような意見を持ったようなので
    ノリノリで笛を吹くユキから笛を取り上げた。

    「えーなんでーわたしもっと吹きたいわ」
    「お願いだから止めてくれ」
    「じゃあカイ、あなたが吹いてみてよ」
    「いや、俺、楽器とかだめで。
     そうだ、ナオ吹いてみてくれ」
    さっき取り上げた笛をナオに渡す。
    「え?」
    顔がにやけてくるあたり、どうせ
    「うわあ間接キスだあ(*ノノ)」なんて思ってそうだが。
    「…さっさと吹け」
    「あ、うん」
    そう返事をするとナオは目を閉じ、すうっと息を吸い込み
    笛に口をつけた。

    ぱぷぺぽ~~

    なんだか間抜けな音がした。

    ま、呪われなさそうなだけマシか。
    「じゃ、その笛はナオが持ってろ。
     そのうち使い道も分かるだろう」
    「うん、分かったー」

    「えーなんでわたしじゃだめなのー」
    珍しくユキがふくれている。
    「あの音色でハーゴンも倒せそうだからだ」
    「いじわるね」

    しかしこの変な笛、何に使うんだろうな。
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